リノ観戦記2006(後編)


9/17(日) 最終日、泣いても笑ってもこれが最後です。ランナップでファイアバードの美少女オーナー
エリザベス嬢がパイロットの荒蒔さんにお姫様抱っこされてました(^^
一時は体の調子が悪いと言う噂があって心配してたんですが、元気そうでよかった。
それでも車椅子姿はちょっと心配ですけど・・・。

まさに三つ巴の一瞬。
それまで先頭だった“セプテンバー・フューリー”を二人の王者が抜きさった時、膠着状態が解けました。
“ストレガ”を抑えた“ファイアバードU”が追いつき、ここから2周半にわたる三つ巴が始まります。
“ストレガ”は後からパイロンカット・ペナルティだと分かりました。
ホントにみてるこっちが冷や冷やする位ギリギリを飛ぶのがマリアさんの身上ですから、
仕方ないことはいえちょっと可哀想かも。
それでもデビュー戦を4位で飾った彼女、“ストレガ”も完全に悪運を振り払ったと言うことで
来年からは優勝候補として強力なライバルになりそうです。


6周目、第2パイロンでのタービュランスで生じた混乱をついて、
ついにトップに立った“ファイアバードU”。
例のオレンジ軍団を含めてもうスタンドは大騒ぎでした。
フェンス際の日本から応援に駆けつけていたご老人達が一番エキサイトしてましたが(^^
この時点ですでに3機は500マイルを突破していて、
高周波を含んだ悲鳴のようなエンジン音が、飛び去ったあとも耳に残って鳥肌立ちまくり。


上の写真は2−3パイロンでトップに立ったファイアバードUが#4“ダゴ・レッド”に抜き返されたシーン。
このときワタシはスタンド脇で見ていましたが、同じドリフトでも圧倒的な
スキップ・ホルムに圧倒されて声が出ませんでした・・・。
スタンドも同じように静まり返って爆音だけが耳に響きます。


ですが、奇跡は最終ラップで待っていました。
第2パイロンで高度を上げて諦めたかと思った“ファイアバードU”が
3−4−5パイロンで見る見るうちに追いつく!
最初はダゴ・レッドが失速したのか?と思ったんですが、“ファイアバードU”の加速が異常だったんです。
第6パイロンでバックストレートに進入するときはこの写真のようにほとんど並んでいました。
正直、このときは自分が何を言ってたか良く憶えてません(^^;
カメラなんかとっくにしまってましたよ。


夢のような8周でした。
冷静に観ようと思っても、もうなんかわめきっぱなしで声ガラガラ(^^;
まさか生きてるうちに日本製エアレーサーを拝める日が来て
しかもそれが一番になるところが見れるなんて・・・!
あ、蛇足ですがレース後バンケットが終わって“ファイアバードU”のピットに行ってみると
オーナーのリズ嬢とパイロットの荒蒔さんの決定的らぶらぶシーンが(°∀°)
その証拠写真はリズ嬢の嘆願で来年までお預けです。
多分、藤森さんのことですから来年のプログラムにデカデカと載るでしょう(笑)


写真提供:藤森“Fred”篤氏、桜井健雄氏
テキスト:松田未来
そして・・・





































FbU3DCGモデリング・合成:長谷川竹光氏



この観戦記は「2006」の数字が示すとおりあくまでもフィクションです。
単行本が縁で知り合った長谷川氏が作り上げた
“ファイアバードU”の3DCGが
あまりにも見事だったのでこれをなんとか活用できないだろうかと考えたのがこの企画です。

かつて宮崎駿氏がモデルグラフィックス誌に連載していた
「雑想ノート」という漫画があります。
実在の兵器に運用にまつわるエピソードを宮崎さんなりに膨らませたものだったのですが、
第一回目のお話はバルト海沿岸の小国が国王の道楽で
一機だけの重爆で戦争に参加していたと言うプロットでした。
しかしこれはでっち上げ。
機体は実在のものがベースですが、お話に出てくる小国は真っ赤な嘘だったのです(^^
当時学生だった私はこの物語に完全に騙されました。
でも、腹が立つどころかもうおかしくっておかしくって仕方なかったのです。
宮崎さんの豊富な知識と突き詰めた妄想に裏づけされたその描写の説得力は
私ごときが太刀打ちできるようなものではなかったのです。
騙される快感と言うか、なんと言うか、こういう事を出来るって凄いと思った事が
今の職業についたきっかけの一つだったかもしれません。

それを、リノでやってみようと思わせるほど
長谷川氏の3Dモデルは存在感がありました。
写真と合成してもらったものを見たとき「これはイケる!」
と膝を叩いたものです。

実際にやってみるとこれが楽しくて(^^
自分が漫画で描いた物語を、視点を替えてもう一度なぞるというのは初めての経験でした。
で、気がついたら2ページにもわたるこんな大仰なものになっていたのです。
もし「こんなインチキしやがって!騙されたじゃないか!」と
お怒りの方がいらっしゃったらすみません<(_ _)>
でもホントに楽しかったんです〜。


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