一年目:おジャ魔女どれみ
記念すべき第一作目。一年を通してどれみ・はづき・あいこの3人娘で
MAHO堂というアクセサリーショップを経営するかたわら、
魔女目指して見習い試験をクリアしていくという
フォーマットで進行する。
後半で、悪の魔女見習い(笑)おんぷが登場しても
ドタバタした雰囲気が変わらないのは流石。
それは単なる主人公のアンチキャラではないおんぷのキャラ作りの
巧みさによるところが大きいと思います。
あらゆる意味で「おジャ魔女」の基本パターンはここで完成されています。
父親との関係をとりあげたエピソードが多いのもこのシリーズの特徴です。
二年目:おジャ魔女どれみ♯
実績をあげたことで、長期化が予想されるシリーズ全体をひっぱるための
世界観の強化が計られました。
その際たるものが、魔女界の女王後継者としての
宿命を背負って生まれた赤ん坊、ハナちゃん。
一年目が主に父親との関係に焦点をあてていたのに対し、しゃーぷでは
ハナちゃんの子育てというイベントを通して母子関係がクローズアップされています。
特に、劇場版とリンクしてピアノを軸に、妹ぽっぷと母はるか、そしてどれみとの三者の絆を描いた
第40話「春風家にピアノがやってくる!」は
全シリーズ通しても五本の指に入ることコンセンサス済みの
傑作エピソードです。
多少減りはしましたが、クラスメート関連の話も良作揃い。
終盤におけるセーラームーン以来伝統のキャラクター女神化も、一年間子育てで苦楽をともにしてきた
彼女達ならではの輝きで、賛否はわかれるようですが、個人的には
泣きました、マジで。
三年目:も〜っと!おジャ魔女どれみ
ボチボチ並みのシリーズならマンネリ化ゆえの守りの姿勢が出てきてもおかしくないのですが
ここでスタッフはお約束の「メンバー増員」を逆手にとって
大胆な試みを投入します。
おそらくはこれだけ大々的に扱うのは本邦初ではないかという
「帰国子女」ネタでした。
往々にしてアニメやマンガに出てくる外人や帰国子女は、ステロタイプでいんちきくさい英語を喋るものですが
五人目のおジャ魔女
飛鳥 ももこは
異文化の中に放り込まれて戸惑う等身大の小学5年生として
誠実に描かれてました。
後半は日本に馴染んで天然系キャラクターになってしまいましたが(笑)
序盤の異文化コミュニケーションぶりは
リアル帰国子女の声優さんの熱演とも相まって
インパクト十分。
もう一つスタッフは禁断の領域へと踏み込みます。
ある意味現実では深刻な問題であるにも関わらず、アニメの世界ではおざなりにされがちだった
「不登校」
の問題をシリーズの3話を費やして語ったのです。
高い理想を押し付けるでもなく、斜めに構えることもせず、真正面から語った一連のエピソードは
是非「先生」と呼ばれる人たちには見ておいて欲しいと切実に思います。
クラス替えという大イベントのおかげでクラスメート関連の話も充実
お菓子作りというおもちゃ向けの企画も、スタッフの手抜きの無い取材や研究が活かされていて
厚みのある描写は単なるおもちゃCMアニメとは一線を画していると思います。
四年目:おジャ魔女どれみ どっか〜ん!
おそらくは最後のシーズン(泣)
スタッフは二歳児のハナちゃんを小学六年生に変身させてしまうという荒技を繰り出しました。
しかも、頭の中身は二歳児のままという凶悪な設定(笑)
破壊力抜群の大谷ボイスによるわがまま天然暴走娘は、常にマンネリの危険が潜む長期シリーズの
活性剤として結構上手く機能しているようで一安心。
前半ギャグの嵐で、後半しんみりさせるという新たなパターンも定着して
このまま終わるのが勿体無いくらいの元気のよさはうれしいのですが
落穂拾いの如くかつて出演したゲストキャラが再登場したりすると
完結へのカウントダウンを見せられているように感じられてしまうのは仕方の無いことと判りつつ
寂しさは否めません。
去年1クラスまるまる増えた分クラスメートの話を全て消化できるかは微妙なものの
相変わらず傑作揃いで頼もしい限りです。